ぼくはいったいなんやねん|あらすじ・対象年齢・見どころレビュー
表紙を見た瞬間に「これ何?」と思う人もいれば、最後まで読んでもわからない人もいるかもしれません。
さわやかな水色の背景に、カレー、ラーメン、お寿司。
その真ん中で「?」の形になっている、銀色の謎のカトラリー。
自分が何なのか分からなくなってしまった道具が、自分探しの旅に出るお話です。
顔がないのに、なぜか気持ちがちゃんと伝わってくる。
岡田よしたかさんの絵本らしい魅力がぎゅっと詰まった一冊を紹介します。

『ぼくはいったいなんやねん』ってどんな絵本?
- タイトル:ぼくはいったいなんやねん
- 作:岡田よしたか
- 出版社:佼成出版社
- はじめて読んだ年齢(月齢):4歳6か月
- ページ数:32ページ
・顔がないのに感情が伝わる岡田よしたかワールド
・自分探しに苦戦する銀色の棒のとぼけた掛け合い
・関西弁のテンポが癖になるユーモア
👉何歳からがおすすめ?:出版社公式ページでは3歳~。息子の初読は4歳6か月。一人読みと読み聞かせ両方で楽しんでいました。
あらすじ
表紙に描かれた、曲がった銀色の謎のカトラリー。自分が何者か分からなくなってしまい、旅に出ることに。耳かきやくぎ抜き、あみぼうと自分を重ねてみるものの、どれもしっくりきません。たどり着いた一軒の家で、自分の正体は見つかるのでしょうか。
この絵本に出会ったきっかけ
今まで岡田よしたかさんの絵本を何度か読んでいますが、すべて息子に大ヒット。
特に『だじゃれべんとう』はあまりに繰り返し読むので本棚にお迎えしたほどです。
そんなわけで、図書館に行くとなると「岡田よしたかさんの絵本」を検索します。
そして見つけたのがこの絵本。
岡田作品を見つけたらとにかく読む、というのがわが家ルールなので、すぐに図書館で予約しました。
この絵本の見どころ・感想
※ネタバレを含みますが、実際に読んで感じた魅力を中心に紹介しています。
表紙からもうおもしろい
さわやかな水色の背景に、カレー、ラーメン、お寿司。
その真ん中に「?」マークのようになっている銀色の謎のカトラリーがいます。
棒のように細長い体が曲がって「?」のような形になっています。
表紙カバーの折り返しには、こんな言葉が書かれていました。
みなさん、ぼくが
だれだか わかりますか?
じつは、ぼくにも
わからんのです……。
そんなわけで、
ぼくは じぶんが
なんなのかを
しるために、
たびに でることにしました。
図書館の本には、表紙裏に切り取った帯が貼られていて、そこには岡田よしたかさんのコメントが。
読んでもろたらわかります。
シンプルなのに、この一言でもうおもしろい。
顔がないのに感情が伝わる
岡田よしたかさんがすごいのは、出てくるキャラクターに顔がついていないところ。
食べ物も、道具も、何もかもリアルなそのままの姿で描かれています。
それなのに、ちゃんと「キャラクター」になっている。
動きがあり、感情が見えるのです。
今回もただの銀色の棒なのに、折れ曲がってうなだれたり、汗が噴き出したり、音符がついて楽しそうになったり。
何を考えているのかがちゃんと分かります。
この表現力は、どの作品を見てもいつも驚かされます。
自分探しの旅で右往左往
今回の主役は「銀色の謎の棒」。
自分が何かわからないので旅に出ます。
自分に似ていると思った耳かきが話しかけてきても、
ええー、こんなんで みみかきしたら けがするで
くぎ抜きに会えば、
ええー、こんなん ようぬかん
あみぼうには、
ええー、こんなん むりや
序盤からもう苦戦しています。
いやいや、ぼくは ぜったい なにかを
たべるときに つかうもんや。
そう思って旅に出ても、ラーメンもお寿司もうまく食べられません。
やがて一軒の家にたどり着いて…その先はぜひ本編で。
ぼくの正体、実はわが家にいました
表紙を見たらわかる人はわかると思うので、ネタバレになってしまうのですが、正体をお知らせします。
カニフォークです。
実は、私は小さいころからずっとカニが苦手。なので上手に使えません。
そもそも高級食材であるカニを食べる機会もほぼありません。
だけどいま、カニフォークが手元にあります。
夫が北海道生まれ北海道育ちで、実家では毎年カニを食べていたからだそうです。
『ぼくはいったいなんやねん』の表紙を見て、これはなんだろう?と息子と話しながら読み進め、正体が分かったところで息子に実物を渡してみると、嬉しそうに本と見比べていました。
「本が傷付かないように」という念を押してから渡しましたが、優しく本の上に乗せて、歩かせたり寝かせたりと、本の1ページ1ページを実物のカニフォークと一緒にたどっていました。
馴染みがない家庭もあるかもしれませんが、だからこそ「これは何!?」と一緒に考えながら、主人公と同じ気持ちで読み進めるのも楽しめそうです。
何歳から楽しめる?
出版社公式ページでは3歳~とされています。
わが家では息子が4歳6か月の時に初めて読みました。
岡田よしたかさんの絵本はこれで6冊目なのもあり、関西弁にはかなり慣れてきた様子。
今回は2冊まとめて借りてきたこともあり、読み聞かせが終わってからしばらくはエセ関西弁をずっとしゃべっていました。
読み聞かせのコツ
関西弁のテンポを大事に
セリフの多くが関西弁で書かれているので、そのテンポやイントネーションを意識して読むと、より面白さが伝わります。
最初はぎこちなくても、読んでいるうちにこちらもだんだん乗ってきます。
正体は焦らず一緒に考える
「これは何のキャラクターだろう?」と親子で予想しながら読み進めるのがおすすめです。
実物があれば、本と見比べてみるのも盛り上がります。
こんなお子さん・ご家庭におすすめ
📖岡田よしたかさんの絵本が好きなお子さん
顔がないのに感情が伝わる独特のタッチは、他の作品にも共通する魅力です。一冊気に入ると、他の作品にも自然と手が伸びます。
📖言葉遊びやユーモアが好きなご家庭
とぼけた関西弁のやりとりが随所にあり、読み聞かせの声色を工夫する楽しさもあります。親子で笑いながら読める一冊です。
📖身近な道具に興味があるお子さん
カニフォークという少し馴染みの薄い道具が題材になっているので、実物を見せながら読むとより理解が深まります。知らない道具との出会いも楽しめます。
おわりに
顔がないのに、ちゃんと気持ちが伝わってくる。
岡田よしたかさんの絵本には、いつもそんな不思議な力があります。
今回の主人公は銀色の謎の棒。
自分が何なのか分からず右往左往する姿が、読んでいるこちらまでそわそわさせてくれます。
自分探しというテーマですが、終始笑いが止まりません。
正体がわかる人とそうじゃない人で違った楽しみ方ができるのも面白い一冊です。
『だじゃれべんとう』佼成出版社
📘今回紹介した絵本はこちら
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📚わが家の絵本記録について
このブログでは、絵本好きの母と息子が実際に読んだ絵本だけをレビューしています。
息子と0歳から毎日、日本語1冊+英語1冊の読み聞かせを継続中。
3歳ごろからはひとり読みもスタートしました。
4歳半ごろまでに800冊以上の絵本に出会い、
入学前に1,000冊の新しい絵本に出会うことをゆるやかな目標にしています。
「どんな絵本を選べばいい?」
「読み聞かせってどう続けるの?」
そんな日々の悩みに寄り添えるような、
リアルな読み聞かせ記録として更新中です📖
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